「どうして現場で同じミスが繰り返されるのか?」
「なぜ指示したことが伝わっていなかったのか?」
現場監督として働いていると、
1つの小さな連絡ミスが、取り返しのつかない大きな問題になることがあります。
私自身、若手の頃は「報連相って当たり前でしょ?」と思っていましたが、
実際にはそれが一番難しい。
報告・連絡・相談をただ「やる」だけじゃなく、
「どうすれば相手にちゃんと届くのか」 まで考えないと、ミスは減りません。
この記事では、現場監督が 現場で本当に役立つ“報連相のコツ” を
自分の体験を交えて具体的に紹介します。
▢ 報連相は当たり前じゃない理由
◯ 「伝えた」は「伝わった」じゃない
現場で一番多いトラブル原因が
「言った言わない」問題です。
- 「これ頼んだよね?」
- 「いや、聞いてないです」
- 「先週説明したはずだが…」
私も若い頃、職人さんに指示をしたつもりが、
「それ聞いてないです」と言われて青ざめたことが何度もあります。
原因は単純で、
**「相手に届いているか確認していない」**からです。
◯ 報連相が苦手な人の共通点
・自分の中で「これくらい言わなくても分かるだろう」と思っている
・伝えた後に「確認」をしない
・相談が遅くて問題が大きくなる
これ、全部昔の自分です…。
報連相は「伝えたからOK」ではなく
「伝わって、理解されて、実行されて初めてOK」です。
▢ ミスを減らす報連相の3つのコツ
1️⃣ 【報告】 事実だけをシンプルに伝える
「報告」で大事なのは、感情や予想を混ぜないこと。
たとえば、
✅ 悪い例
「多分このまま行けば遅れないと思います。」
✅ 良い例
「今のところ予定通り進んでいますが、材料搬入が明日遅れる可能性があります。」
具体的に「何が起きているか」を事実だけ伝える。
これだけで、上司も次の判断がしやすくなります。
2️⃣ 【連絡】 相手に届いたか“確認”する
連絡は「したか」ではなく「届いたか」が大事。
私は現場で職人さんに伝えた後、
必ず「今の内容、誰かに共有してもらえますか?」とお願いしていました。
また、口頭だけで済ませず、
必ず LINEや現場チャット で一文送る。
「連絡した証拠が残る」だけでなく、
相手が後で見返せるのもポイントです。
3️⃣ 【相談】 小さいことほど早くする
若い頃の自分は、相談が一番苦手でした。
「こんなこと聞いてもいいのかな…」
「自分で解決してからのほうがいいかな…」
そうやって後回しにした結果、
トラブルが大きくなって先輩に怒られる…。
小さな相談ほど、早くするのが正解です。
私は「これは自分で解決できる?」と迷ったら、
30秒だけ調べて無理ならすぐ相談する ルールにしました。
これだけで後戻りの手間が減り、
上司からの信頼も逆に上がりました。
▢ 報連相を仕組み化するコツ
◯ メモとツールを活用する
現場では情報量が多すぎて、
頭だけで管理するのは無理です。
私は、現場用のノートアプリ(GoodNotesなど)に
「誰に・何を・いつ伝えたか」をサッとメモ。
さらに、現場グループLINEやチャットを作って
「これだけは全員確認しておいてください」と
毎朝まとめて共有していました。
◯ 自分だけじゃなく、相手にも仕組みを作る
職人さんや後輩にも、
「報告は必ずこのグループに流す」
「相談はこの時間にまとめる」など、
ルールを決めるだけで報連相が習慣化されます。
✅ 【結論】
✔️ 「伝えたつもり」で終わらせない
✔️ 感情を混ぜずに事実を報告する
✔️ 相手が後で見返せる形を残す
✔️ 相談は小さいことほど早く
✔️ 報連相を仕組み化する
小さなミスほど、積み重なると大きなトラブルになります。
現場監督として大事なのは、
「言ったのに伝わらなかった」をなくすこと。
それだけで、現場の空気も、自分の気持ちも
ずっと楽になります。